2026-03-01
「総合型選抜、自分は受かるタイプなのだろうか?」
受験を考え始めた人の多くが、最初にぶつかる不安です。
結論からお伝えします。総合型選抜に受かる人には、明確な共通点があります。そしてそれは後天的に鍛えられるものです。
この記事では、pispis教務責任者の梶原脩(北大工学院卒・研究者経験あり)が、総合型選抜で受かる人・落ちる人の違いを、実際の合格者の事例とともに解説します。
総合型選抜に受かる人の5つの共通点
最初からすべてを完璧に備えている高校生はほとんどいません。正しい対策と訓練を重ねることで、誰でも「受かる人」になれます。
目次
先ほど挙げた5つの共通点について、なぜそれが重要なのかを具体的に見ていきます。
受かる人は「なぜその大学、その学部でなければならないのか」を自分の言葉で語れます。さらに重要なのは、志望理由が対策期間中に”進化”していることです。
最初は「◯◯に興味がある」という抽象的な動機から始まっても、探究を重ねるうちに「この教授のもとでこういう研究がしたい」という具体的な研究テーマまで落ちていく——これが理想の進化です。
単に「興味があります」と言うだけでなく、実際に本を何冊も読んだり、関連するボランティアに参加したり、専門家に話を聞きに行ったりする行動力がある人が評価されます。自ら問いを立てて探究する姿勢は、大学入学後に最も求められる能力だからです。
僕自身、大学で卒論・修論・学会発表を繰り返してきたなかで感じたのは、研究の世界では「与えられた問題を解く力」よりも「自分で問いを立てる力」が問われるということ。総合型選抜はその入口で、受験生にその力があるかを見る入試でもあります。
志望理由書などの書類審査や、面接・プレゼンテーションにおいて、論理的思考力は必須です。ネットの情報をそのまま借りてきたような言葉ではなく、自分の実体験に基づいたオリジナルの言葉で語れる人は、面接官の印象に強く残ります。
僕が指導したY.Kさん(國學院大學 神道文化学部 合格)は、高校1年から地元の神社で巫女のアルバイトをしていた経験がありました。ところが面接対策を始めたとき、「巫女経験があれば受かるだろう」と甘く見ていたのです。実際には専門的な論文を自分で探して読み解き、アルバイト経験を学術的な理解へ昇華させることでようやく合格にたどり着きました。体験を体験のまま話しても伝わらない。学術的な文脈に接続できて初めて評価される——これが総合型選抜の現実です。
総合型選抜の対策では、志望理由書を何度も書き直し、面接練習を繰り返します。その際、学校の先生や塾の講師からの指摘を素直に受け止め、「どうすればもっと良くなるか」を考えて柔軟に修正できる人は、直前まで飛躍的に成長します。
千葉大学教育学部に合格したO.Mさん(仮名)もまさにこのタイプ。「活動実績はあるけど武器の使い方が分からない」状態から、第三者の指導で戦略を組み直し、入塾6月末の遅いスタートで第一志望を掴みました(詳しくは「総合型選抜とは?」記事のケース紹介)。
総合型選抜は決して「勉強しなくていい入試」ではありません。近年は入学後のミスマッチを防ぐため、評定平均を出願条件にしたり、基礎学力テストや小論文を課したりする大学が増えています。日頃からコツコツと学習に取り組める真面目さも重要な要素です。
受かる人の共通点を押さえたところで、逆に「落ちる人」にはどんな特徴があるのでしょうか。自分が当てはまっていないか、チェックしながら読んでみてください。
「生徒会長だった」「部活で全国大会に出た」という実績は素晴らしいですが、それだけで合格できるわけではありません。大切なのは「その経験から何を学び、それを大学での学びにどう活かすか」です。実績の羅列になってしまう人は落ちる傾向にあります。
「貴学の教育理念に共感した」「キャンパスが綺麗だった」といった、他の大学でも通用するような薄い志望理由はすぐに見抜かれます。大学側の求める学生像(アドミッション・ポリシー)と自分のやりたいことがズレていると、どれだけ優秀でも不合格になることがあります。
「一般選抜の勉強がうまくいかないから、秋口になってから総合型選抜に切り替えよう」という考えでは、間に合わないケースがほとんどです。自己分析や大学研究、書類作成には膨大な時間がかかるため、準備不足のまま本番を迎えてしまう人は失敗しやすいです。
「受かる人の特徴」は後天的に身につけられますが、準備期間だけは後から取り戻せません。今この記事を読んでいる時点で動き出すことが、一番確実な一歩です。
ここでは、僕が実際に指導して日本赤十字看護大学に合格したK.Aさん(仮名)のケースを紹介します。共通点1「志望理由の進化」がもっともわかりやすく現れた事例です。
K.Aさん|日本赤十字看護大学 看護学部 合格
入塾時の状態
部活動(ダンス部)に全力投球していて、帰宅後は疲れ果てて寝てしまう生活。入塾前の勉強時間はほぼゼロでした。部活引退後、「藁にもすがる思い」で相談に来てくれました。
最初の志望理由
「赤ちゃんが可愛いから、赤ちゃんが好きだから」——これが当初の動機です。気持ちはわかるし、出発点としては十分。ただ、この言葉のままでは大学に熱意は伝わりません。
指導で取り組んだこと
メンターとの対話のなかで「なぜ助産師になりたいのか」を徹底的に深掘りしました。そのうえで大学が研究機関であることを意識し、関連する論文を100本近く読み込むインプットを重ねます。すると、本人のなかで言葉が自然と変わっていきました。
変化後の志望理由
「産後うつで悩むお母さんたちを助けたい」——抽象的な好き嫌いから、社会課題と結びついた具体的なビジョンへ。これが最終的な志望理由書の核になりました。
本人の言葉
「赤ちゃんが可愛いから、赤ちゃんが好きだからっていう理由だったんですけど。産後うつで悩むお母さんたちを助けたいっていう風に変わって、それが最終的な志望理由になりました」
「今自分がどんな状況にいても絶対に変われることができると思うので是非頑張って欲しいです」
K.Aさんのケースが教えてくれるのは、志望理由は”育てるもの”だということです。最初から完璧な言語化はできません。論文を読み、対話を重ね、学問と自分の経験を結びつけていく過程で、言葉は進化していきます。
受かる人の共通点を見て「自分には足りないかも」と落ち込む必要はありません。総合型選抜の力は、これからの対策次第で十分に伸ばせます。まずは以下のことから始めてみましょう。
過去の経験を振り返り、「自分が何に喜びを感じ、何に問題意識を持つのか」をノートに書き出します。自分の価値観を知ることが、志望理由の原点になります。
気になる大学のパンフレットやオープンキャンパスだけで終わらせず、教授の論文や研究室のテーマにまで踏み込んでください。K.Aさんのように論文を読み込むと、志望理由の解像度が劇的に変わります。
自分の考えを言葉にする練習として、先生や家族、塾の講師など、大人と話す機会を増やしましょう。質問されることで考えが深まり、論理的に伝える力が身についていきます。
「今の偏差値が低いから、良い大学の総合型選抜には受からない」と諦めていませんか?
実は、模試の偏差値が届いていなくても、特定の分野に対する情熱や探究心が大学の求める人物像と一致して、逆転合格をつかむケースは少なくありません。総合型選抜は、あなたの「尖った個性」を評価してくれる入試です。
ただし、尖った個性は「自然に尖っている」わけではありません。多くの場合、指導者との対話や論文リサーチを通じて、磨かれて尖っていくものです。K.Aさんもまさにその例で、最初は「赤ちゃんが好き」という素朴な動機でしたが、指導と100本の論文読解で「産後うつ支援」という尖ったテーマに辿り着きました。
総合型選抜に受かる人の共通点と、落ちる人の違いを解説しました。
受かる人に共通する「論理的思考力」や「自己発信力」は、一人で机に向かっていてもなかなか身につきません。自分の考えを客観的に見てくれる第三者との対話(コーチング)が不可欠です。
pispis 総合型選抜では、僕自身の研究者経験を活かした個別指導と、大学受験pispis(YouTube登録者24.9万人)の指導ノウハウを組み合わせて、あなたの志望理由を一緒に磨き上げます。
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